東京地方裁判所 昭和59年(ワ)9330号 判決
【主文】
一 被告は、原告東宝株式会社に対する関係において別紙ビデオ目録(一)の、原告松竹株式会社に対する関係において同目録(二)の、原告東映ビデオ株式会社に対する関係において同目録(三)の、原告につかつビデオフィルムズ株式会社に対する関係において同目録(四)の、原告株式会社ポニーに対する関係において同目録(五)の各録画ビデオ・テープを複製し、この複製物を販売し、有償で貸与してはならない。
二 被告は、その所有にかかる別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の録画ビデオ・テープの複製物を廃棄せよ。
三 被告は、原告らに対し、それぞれ別紙支払金額一覧表の各金員及びこれらに対する昭和五九年九月一日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。
四 訴訟費用は被告の負担とする。
五 この判決は仮に執行することができる。
【事実及び理由】
一原告ら訴訟代理人は、主文一ないし四と同旨の判決及び仮執行の宣言を求め、請求の原因として次のとおり述べた。
「1 原告らは、いずれも録画ビデオ・テープの企画、製造及び販売を業とし、それぞれ別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の録画ビデオ・テープに収録されている各映画著作物について著作権を有している。
2 被告は、いわゆるビデオ・レンタル業者であるが、顧客に販売又は有償で貸与するため、原告らの許諾を得ることなく、営業として別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の各録画ビデオ・テープを複製し、この複製物を販売し、又は対価を徴して顧客に貸与している。
3 被告は、原告らの著作権を侵害するものであることを知りながら又は過失によりこれを知らないで、昭和五八年一二月頃から昭和五九年七月末日までの間、別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の各録画ビデオ・テープについて原告らの許諾を得ることなく複製し、その複製物を販売又は有償で貸与していたが、その賃料総額及び被告がこれにより受けた利益額は別紙損害額目録のとおりであり、原告らは、被告の右著作権侵害行為により、それぞれ右利益額と同額の損害を受けた。
4 よつて、原告らは、被告に対し、別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の各録画ビデオ・テープの複製行為及びその複製物の販売・有償貸与行為の差止め並びに右複製物の廃棄を求めるとともに、別紙支払金額一覧表の各金員及びこれらに対する不法行為の後である昭和五九年九月一日から支払ずみまで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。」
二被告は、適式な呼出しを受けたのに、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しないから、民事訴訟法第一四〇条第三項本文の規定により請求原因事実はすべて自白したものとみなされる。
三右事実によれば、原告らの請求はいずれも理由があるからこれを認容し、訴訟費用の負担について民事訴訟法第八九条の規定を、仮執行の宣言について同法第一九六条の規定をそれぞれ適用して、主文のとおり判決する。
(野崎悦宏 安倉孝弘 一宮和夫)
支払金額一覧表
No.
原告
支払金額
1
東宝株式会社
金 九八六、二四〇円
2
松竹株式会社
金 五五七、四四〇円
3
東映ビデオ株式会社
金 九〇〇、四八〇円
4
につかつビデオフィルムズ株式会社
金一、〇二九、一二〇円
5
株式会社ポニー
金 五四八、八〇〇円
(計金四、〇二二、〇八〇円)
損害目録
No.
ビデオ目録番号
被告の賃料総額(円)
各利益額(円)
1
ビデオ目録 (1)
(東宝)
1,232,800
986,240
2
ビデオ目録 (2)
(松竹)
696,800
557,440
3
ビデオ目録 (3)
(東映)
1,125,600
900,480
4
ビデオ目録 (4)
(につかつ)
1,286,400
1,029,120
5
ビデオ目録 (5)
(ポニー)
686,000
548,000
ビデオ目録 (一)(東宝株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
ゴジラ
昭和二九年
白黒九〇分
本多猪四郎
宝田明
<外二二本>
ビデオ目録 (三)(東映ビデオ株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
月光仮面
サタンの爪
昭和三三年
白黒六二分
若林栄二郎
大村文武
<外二〇本>
ビデオ目録 (四)
(につかつビデオフィルムズ株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
女帝
昭和五八年
カラー 九七分
関本郁夫
黛ジュン
<外二四本>
ビデオ目録 (五)(株式会社ポニー関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
地上最強のカラテ
昭和五〇年
カラー 九〇分
野村孝
大山倍達
<外一九本>